万が一、確定申告で計算ミスにより多く所得税を納め過ぎていたら、意地でも取り戻したいですよね。そいういった人たちのために、税金を取り戻す救済制度があります。この救済制度は「更正の請求」と言い、国税通則法第23条に規程されています。

ただ、更正の請求には期限がありますので、ついつい期限が過ぎてしまった・・・とならないためにも、しっかりと期限を覚えておきましょう。更正の請求をする期限は、その年の確定申告の法定申告期限から5年以内です。

平成29年度の確定申告に当てはめると次のとおりになります。

・法定申告期限は平成30年3月15日
・更正の請求をする期限は平成35年3月15日

更正の請求の対象となる計算ミスとは

確定申告での計算ミスは納税者の感覚と税法とではまったく異なります。そこを理解しないと更正の請求ができるかどうかは判断できません。

まずは税法でいう計算ミスを紹介しましょう。たとえば、次のような場合です。

・12月分の水道光熱費の計上漏れ
・来年の1月に支給する給料のうち、12月分の金額の計上漏れ
・今年に通知が届いた固定資産税の未払い分の計上漏れ など

現金の支払ベースで必要経費を計上すると、見過ごしやすい項目ですね。いずれのケースも、確定申告をする上で特に複数の処理方法を選択する余地がありません。こういった場合に更正の請求をすることができます。

確定申告での選択ミスは救済制度の対象外

反対に、納税者の感覚では確定申告の計算ミスでも税法では違うケースを紹介します。この場合は残念ながら税務署は更正の請求を受け付けてくれません。

・30万円未満のパソコンを支払ったときに一括で必要経費に落とさず、資産に計上した場合
・特別償却という固定資産の経費を前倒しで落とす優遇税制の適用するのを忘れた場合 など

これらは確定申告をした本人にとっては計算ミスかもしれませんが、税法では選択ミスと捉えています。

計算ミスと選択ミスは厳密に分けられているため、上記のケースは更正の請求をしても門前払いされてしまいます。注意しましょう。

更正の請求には計算ミスと選択ミスを見極めることが必要

更正の請求は確定申告に対する救済制度でありますが、多く納めた税金を取り戻すためには、その原因が計算ミスなのか選択ミスなのかを見極めるのが大切になるんですね。

計算誤りであれば更正の請求が可能で、選択誤りの場合は更正の請求ができません。これはしっかりと覚えておきましょう。

確定申告をするとき、基本的にわざと間違えることはありませんよね。正しく計算したいのが普通です。

ところが、確定申告をするのは人間ですので、計算ミスがあっても不思議ではありません。そんなとき、間違いを正す制度があります。

・税務署が行う場合は更正処分
・納税者が行う場合は更正の請求又は修正申告

上記の制度の特徴は単に税法だけの話ではありません。現在の法律の性質を現しているんです。聖徳太子の十七条憲法や徳川秀忠の武家諸法度とは根本的に違うのが理解できます。

更正の請求は手続きが面倒

ちなみに、更正の請求は手続きが結構面倒です。確定申告も面倒ですが、更正の請求はもっと面倒だと思っていて下さい。

なぜなら、納税者が気軽に更正の請求ができてしまうと、確定申告でいい加減な計算をしても「軌道修正すればいいや」となってしまい、納税者のモラル低下に繋がるからです。そういった納税者の暴走を防ぐために複雑な手続きは一役買っているんです。

何はともあれ、更正の請求をしなくて良いような正しい確定申告をするのが一番ですね。

参考)
確定申告の修正申告をする際に使用する法律はいつの法律?

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