確定申告を行う個人事業主の中には、経費に落とすためにレシートをかき集める人もいらっしゃいます。そのレシートが事業と関係あるものならともかく、スーパーで野菜を購入した際のレシートまで経費の中にいれる人までいます(本当に。。。)。さすがに、そこまでいくと確定申告で経費に落とすことはできません。
ところが、中には悪知恵を働かせて接待費などの飲み代で、割り勘のところを自分が全て負担したかのように装うケースがあります。本当にこんなことして大丈夫なのでしょうか。
もくじ
1.レシートで経費を水増しすれば確定申告書に不自然な形で表れる
結論からいえば、そういったレシートは税務署に見抜かれるでしょう。理由は以下の2点です。
①内容が不自然
金額が大きすぎるので不自然です。普段は1万円未満の飲み代なのに、1つだけ5万円とか10万円であったらどうしても目立ってしまいますよね。
②経費の額が膨れ上がる
多額の飲み代を計上していると、その勘定科目だけ金額が膨れ上がってしまいます。税務署のデータベースにある業種別の経費率と比較すれば、「怪しい」と判断されても仕方がないですね。
2.経費の水増しを指摘されれば今後の確定申告は疑いの目で見られる
税務調査で、レシートが他人の負担したものと判断されると、どうなるのでしょうか。内容にもよりますが、その年の確定申告に対して、追徴課税の中でも最も重たいペナルティである重加算税が課される可能性があります。理由は、意図的に経費を水増ししたからですね。
そして、水増ししたレシートを保存していたという記録が税務署に残り、今後の確定申告で、これからもごまかすのではないかと疑いが持たれます。税務署は基本的に、悪いことをする人はずっと悪いことをするという感覚を持っていると考えておきましょう。
僅か数万円とかのために疑いを持たれるのは得策でないですよね。
3.他人のレシートを用いるのは×
確定申告のために他人のレシートを集めても、金額が不自然であれば、税務署はそれを指摘してきます。人間の考えることはそんなに変わりませんので、他の事例と照らし合わせて疑いを掛けられる可能性が極めて高くなります。
くれぐれも確定申告をするときには、自分で負担した経費だけを計上するようにしましょう。
参考)
確定申告で使用する領収書に宛名は必要?それとも不要?